キャリコンごきたコラム No.6 【若き日のチェ・ゲバラ】

 

 

チェ・ゲバラ、ご存知ですよね。
彼の職業は革命家。キューバや中南米で抑圧されていた民衆のために人生を捧げたヒーローです。
彼の若き日を描いた映画「モーターサイクル ダイアリーズ」はご覧になった方はいらっしゃいますか?
2004年公開の映画ですが私は上海のDVD屋(偽物ですが)で買って視ました。 

アルゼンチン・ブエノスアイレスの医学生だったエルネストは先輩と2人で、
おんぼろモーターバイクにまたがり、南米大陸12000km縦断旅行に出発します。
エルネストはこの旅のあちこちで虐げられた人々に出会います。
アンデスの銅鉱山で過酷な生活を強いられている先住民族たち、
アマゾンの奥地で隔離されたハンセン病患者たちなどなど。
エルネストは自分が知らなかった世界のこれらの人々を目の当たりにし、
話を聴き、触れ合う経験をしていきます。
自らの進路を漠然と医師になることとしか考えていなかったエルネストの“魂”は
こうして磨かれていきます。
私が一番感動を覚えたシーンを書きます。
アマゾン奥地のハンセン病患者を収容する病院で医師たちに請われ、
エルネストたちはボランティア活動をします。
予定された期間が終わり、明日は出発という前日、
病院の医師やスタッフたちはエルネストたちの慰労会を開いてくれます。
そのパーティーのさなか、エルネストは突然そのパーティーを抜け出し、
目の前の濁流を必死に泳いで対岸の病棟にいる患者たちに別れを告げに行きます。
「自分はこちらではなく、対岸の人々とともにいるべきなのだ」と。
このときからエルネスト青年はチェ・ゲバラとしてのキャリア、人生を歩み始めます。
若き日の衝動、啓示だったのでしょうか。
若者ならではの感じたその瞬間の思い、私もたしか感じたことがある。
いや感じることはありうるのだと確信のようなものを感じました。
私が具体的に何を直観したかはよく覚えていないのですが…。
それから魯迅のことも思い出しました。中国の有名な文学者ですね。
若き日の魯迅は清末期、日本に医学を学ぶために来ていたわけですが、
留学先の学校で視た日露戦争の記録動画の中で、無気力で怠惰な中国人民衆の姿を見て、
自分の進むべき道は医者になることではなく文学で中国民衆を覚醒させることと悟った、
とどこかで読みました。

若い人のキャリア相談でよく出てくる悩みは、自分が何に向いているのかわからない、
やりたいことは特にない、親が公務員になればと言っているがそれでいいのか、などの話です。
確かに私もそれなりの大学を出てどこか安定した会社に入っておけばまずは安心と考えていました。
でも私が相談をしに来た若い人たちに伝えておきたいことは、今はまだ自分がやりたいこと、
何が向いているかわからなくても、
キャリアや人生は自分が決めることはわかっていてほしいということです。
親や友人のアドバイスは参考にしつつも、
自分の道は自分の思いで決めていくという覚悟をまずは持つこと。
そうすれば、エルネストや魯迅のように、あるとき突然、自分の道が見えてくるものではないか。
でもその日を迎えるためには、焦らずにいろいろな経験を積み重ねていくことが大事なようです。
さて、皆様のご意見はいかがでしょうか。

 

 

 

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